
ポタジエニュース!「杉浦主和」さんの畑へ行ってきました。 !

セロリ畑で特大セロリを抱えてにっこり。
( 中央/杉浦さん 他/ポタジエスタッフ)
理解してくれる消費者のために
2月4日。晴れ。
澄み切った青空の中、今回ポタジエスタッフは愛知県豊橋駅から車で走ること約1時間、田原市の杉浦主和さんを訪ねました。有機栽培を続けて20年、セロリを育てて15年、水上スキー運転免許や花火師免許を持つ多才な農家さんです。2万1000坪の敷地を杉浦さんを含め、スタッフの方7人で管理されています。
初めに案内していただいたのは今回のテーマであるセロリ畑!車から降りるとどこか懐かしい土の香りとさわやかなセロリの香りがわたしたちを迎えてくれました。杉浦さんが育てているのは2000種類ある品種の内の1つ【トップセラー】です。

セロリの茎の断面。束になって生えてくるんです。
セロリは7月始めに種まきをし、7〜8か月もの長い時間をかけて育ちます。冬の時期は寒風や霜、寒さに負けないように、野菜自身の糖度が増し、美味しさ・旨味が増してくるのです。冬を越すとセロリ自身が次の世代へと命を繋ぐために茎や葉ではなく、花や種にエネルギーを注ぎ、アクが強くなってきます。セロリは外側と内側によって料理への使い方が違うと伺いました。外側の茎は繊維がしっかりとしていて肉厚。主に炒め物やスープなど、加熱調理向き。しっとりとしていて、細身な内側の茎は柔らかい為、生食用(サラダ)に向いています。「冬場のうちのセロリは、外側の葉の茎の部分に少し隙間ができるから、スープにすると味がなじんで美味しいし、漬物だったら、サッと漬けるだけで味がしみるから簡単につくれるんだよ。」と教えていただきました。

美しいセロリの葉!!
霜が降るとセロリの外側の茎は地面近くまで寝て(倒れて)しまいます。その後、自力で元の姿に戻ろうと起き上がります。寒さが厳しい時期はこれを繰り返すことにより、茎繊維の間に隙間が出来ます。このことによりセロリはたくましく、また美味しく育つのだと伺いました。「茎の中に隙間のあるセロリは、さっきも言ったように料理の手間も省けて味も良くて言うことなしなんだけど、一般の市場では、茎に少しでも隙間があると【B品(規格外商品)】として扱われて、通常のものよりも劣るものとして取引される。一般の市場が決めた不都合なルールに縛られず、“野菜そのものの美味しさや価値”を理解してくれる市場や消費者があるからこそ野菜づくりが続けられるし、そういう人たちにこそ食べてもらいたいねぇ」と丹精込めて育てたセロリを愛おしそうに見つめて話す杉浦さん。

杉浦さんの話に聞き入るスタッフ
8年がかりの畑と土
「この土地は元々、樹木が生えていて畑ではなかった。木や草花を取り除いて、土を丹念に耕し、8年かけてなんとか作物を育てられる土にしたんだよ。」スタッフが畑の周りを見回すとあちらこちらに何年もかけて取り除かれたであろう白く朽ちた倒木がありました。私たちは、出来上がった作物を見ることはあっても、それに至るまでの農家さんのご苦労や日々の努力を感じることはなかなかできません。改めて“土づくり”の苦労と、それに向かう杉浦さんの情熱に心を打たれた瞬間でした。

セロリの茎の説明をする杉浦さん
「1年間に約十数万円の天然肥料を使用して、ミミズがたくさん住む栄養満点の土地にしてね。だけど、そのミミズを食べにモグラがやってきて土の中をほじくり回すんだよ・・・。ミミズだけ追っかけにくるならいいけど、追っかけてる最中に作物の根を切っていくんだ。他のとこに行ってもらいたくても薬品は使えないし、うちは使わないからイタチごっこ。作物を育てることはもう半分趣味みたいなものだよ」と笑いながら杉浦さんは話してくださいました。
さっそく味見を!!ということで採りたてのセロリ(生食に向いている外側の茎の部分)をかじるスタッフ。独特な香りと味で苦手意識のある人が多いというセロリに対する考えが覆されるほど。優しいさわやかなセロリの香りと甘さ、みずみずしさがありました。セロリが苦手で食べられないと言っていた1人のスタッフが「おいしい」とシャキシャキかじっていました。

セロリにかぶりつくスタッフ
たくましく育っています!
次にブロッコリー畑へ。ひよどりがほぼ毎朝食べに来て、ブロッコリーのてっぺんの葉をついばんでいくのだそうです。おかげで葉先は、剪定されたように平らになっていました。それでも出荷を待つブロッコリーはたくましく育っていて、いまにも弾けそうにギュッとつまった蕾(つぼみ)を茎のど真ん中に抱えていました。その後に案内していただいた大根畑でも、またまた味見を。抜きたての大根の皮を剥いてそのまま丸かじり。「ん゛ー!」とスタッフが声をあげたのは、大根とは思えないほどの甘さに感動したため。辛味があるといわれる根の先の部分まで甘さがありました。
この大根畑では、夜盗虫(よとうむし)が大根の中に入ってしまい、痛んでしまうという問題が起きていました。また、ここの畑は大昔は海の中だったそうで、畑の中には石がごろごろと埋まっているとのこと。成長の途中に、大きくかたい石にあたってしまうと大根が二股になってしまったり、曲がってしまうのだそうです。それでも味は一級品。「ぼりぼり」と大根をかじりながら、「美味しい!」の歓声をあげるスタッフ一同でした。

石がごろごろ埋まってる大根畑と二股大根(手前)。

畑の前で語る杉浦さん
農業がとことん好きだから
最後に案内していただいたのは、「いいものばかりを見てもらうんじゃなくて、出来の悪かった畑を見てもらうのも勉強だから、案内するよ」と、赤ダニの被害にあってしまったセロリ畑へ。「手前のほうから、きっと奥のほうの株までやられてるかもなぁ。夏から時間をかけて育ててきて、こうだからね、おかげでこの畑からは収入ゼロだよ。収入がないことよりもこの子たちを味わってもらえないことが残念で仕方ない」と杉浦さん。愛情いっぱいに育てたにもかかわらず、出荷することもできず、目の前で虫の害にやられていく現状を悲しそうな顔で話をしてくださいました。いつもうまくいくわけでない、人の手ではどうしようもないことだってある。それでも野菜が・・農業がとことん好きだから、畑と向き合っていける。そんな杉浦さんに私たちは胸が熱くなりました。

愛情いっぱいのセロリを味わってください。
この地域で有機栽培の先駆者として尽力してきた杉浦さんを、始めは周りの農家さんたちは反対していたそうです。ここまでくるのに想像を超える障壁とたくさんの汗をかいて、挑戦と失敗を乗り越えてこられたことと思います。しかし、諦めずに続けられたのは「おいしかった。」「苦手だったセロリが、杉浦さんのお陰でおいしく食べることができた。」と伝えてくれるお客さんの声と、有機栽培を続けることに理解してくれた家族のおかげだと夕日に照らされ、照れくさそうに話す杉浦さんが印象的でした。
今回、愛情いっぱいに育てられたセロリをロールケーキにしました。
-今月のスペシャル素材- 「セロリ」愛知県田原市にある「杉浦主和」さんの畑へ行ってきました。ベジロール・セロリに使っているセロリの生まれ故郷です!!
期間限定!2009年4/10(金)までベジロール・セロリ

セロリとオレンジのさわやかロール!
オレンジの皮とローズヒップが鮮やかなドット模様が特徴の春らしく、かわいらしい色のスポンジ生地に仕上がりました。セロリの食感を残したシャキシャキ感が楽しめるクリームを巻きこみ、オレンジのさわやかさをセロリとあわせることで風味もやさしいロールケーキになりました。
販売終了しました。